カード・デッキの考え方
「カード」「デッキ」「タグ」「関係性」を無理に一種類のデータ構造に統一しない。
カード
独立した意味を持つものを表現する。
例:
- キャラクター
- 場所
- アイテム
- イベント
- 関係性
- ルール
など。
ただし、これは現時点の例であり、最終的なカード種別は未確定。
カード化の判断基準(決着)
grillingによる深掘りの結果、「カード化するかどうか」は次の2つの独立した軸で判断すると決着した。
- 軸1(データ構造の独立性) — 独立したデータ単位として切り出す(カード化する)か、親(キャラクター等)に埋め込む属性・タグにするか。判定基準は「複数の親から共有・再利用され得るか」または「情報量・複雑さがあるか」のいずれかを満たせばカード化する。
- 軸2(場での機能) — 単独で場に出たりPLにプレイされたりする性質を持つか。判定基準は、PLやGMが意図的に「場に出す」「プレイする」という行為の対象にし得るかどうか。
2軸は直交する。データ構造として独立カード化されていても、単独では場に出ない「静的なカード」があってよいし、逆もあり得る。
タグの代表例:HP・MPなどの単純な数値、属性・分類ラベル(「火属性」「重量級」など)。ただし「状態異常」のように持続ターン数や効果説明を持ち情報量が増えやすいものは、軸1の基準(情報量・複雑さ)によりカード化候補になり得るため、タグの代表例には含めない。
デッキ
複数の要素をひとまとまりとして扱う必要がある場合に使用する。
当初「キャラクターを構成する要素のような『強い集約』は、無理にカードとして独立させずデッキやタグで表現する」という方向で考えていたが、grillingによる深掘りの結果、これは撤回して次のように再定義する。
デッキは「カード化を避けるための代替手段」ではなく、「独立したカード同士を束ねて、キャラクター等の単位を構成するコンテナ」である。
スキル・特徴・アイテム・装備などのキャラクター構成要素は、上記「カード化の判断基準」の軸1(データ構造の独立性)では基本的に独立カード化される。「強い集約」という感覚が指していたのは、実際には軸2(場での機能)の話 — つまりこれらのカードの多くが単独では場に出ない、という性質だった。
また、シナリオや勢力など、意味のある情報群をパッケージングする用途も考えられる。
デッキの定義(インタビューでの決着)
インタビューでの議論の結果、デッキは以下のように定義する。
カードを目的に応じてまとめ、ひとまとまりとして扱うパッケージ
デッキには少なくとも二つの性質がある。
- 所有・構成デッキ — 「このキャラクターを構成するもの」(例:キャラクターデッキ)
- プレイ・コンテンツデッキ — 「今回のゲーム体験を構成するもの」(例:シナリオデッキ、シーンデッキ)
さらに将来的には、世界設定デッキ・勢力デッキ・ルールデッキ・拡張デッキなども考えられる。
キャラクターデッキ(例)
キャラクターデッキ
├─ キャラクターカード
│ ├─ 基本情報
│ └─ キャラクター固有情報
├─ スキルカード
├─ 特徴カード
├─ アイテムカード
└─ 装備カード
+
セッション用スキルデッキ
└─ 今回のセッションで使用するスキルを選択面白いのは、「キャラクターそのもの」と「今回のプレイで持ち込むもの」が分離している点。同じキャラクターでも、セッションごとに持ち込むスキル・装備を組み替えられる。これはTCG的な「デッキ構築」をTRPGに持ち込む部分になる。
これらのカードを軸2(場での機能)に当てはめると:
- スキルカード/アイテムカード/装備カード — 場に出る(使う・装備するなど、プレイの対象になり得る)
- 特徴カード — 基本は場に出ない(静的な設定情報)。ただしシナリオ上重要な場面では、例外的にイベントカード化されることもあり得る(カードは「プレイによって生まれる」こともあると一貫する)
シナリオデッキ(例)
シナリオデッキ
├─ NPCカード
├─ 情報カード
├─ エネミーカード
├─ シーンカード
├─ ロケーションカード
└─ イベントカードさらに、以下のような入れ子のパッケージングも可能。
シナリオデッキ
├─ 導入
├─ シーンデッキA
├─ シーンデッキB
├─ シーンデッキC
└─ エンディングデッキは「これから起こり得る世界」のパッケージ
シナリオデッキ自体はGMが全部持っていて、そこから必要なカードを場に出していく、という考え方を採用する。
デッキは「これから起こり得る世界」をパッケージしておき、プレイによってカードが場に出たり、裏返ったり、別のデッキへ移ったりする。
これにより「シナリオをカードで作る」ことと「TRPGをカードゲーム的に遊ぶ」ことの境界が明確になる。デッキの中のカードが最初から全て公開されているとは限らない(GMのみ知っている、条件成立まで伏せる、など)。この非対称性については カードの裏表 を参照。
場にカードが出た後の扱い(プレイとの区別など)は 場・手札・プレイ を参照。
カードは「プレイによって生まれる」こともある
カルタグラフでは、カードはあらかじめ用意されたコンテンツだけでなく、プレイによって生まれるコンテンツでもある、という方向を採用する。
現時点の整理:
カード
├─ シナリオ作者が作ったカード
├─ GMがプレイ中に生成したカード
└─ 将来、進化によって正式化されたカード違うのはカードそのものの構造ではなく、**「どのように生まれたか」や「現在どう扱われているか」**である。生成されたカードも特別扱いの別物にはせず、通常のカードと同じ構造を持つ。
例えば「扉を破壊する」という行動は、次のように循環し得る。
「扉を破壊する」
↓
GMがプレイ中にカード化
↓
場に出る
↓
PLが選択
↓
セッションログに残る
↓
後から「この展開面白かった」と発見
↓
進化候補になる
↓
シナリオ作者が正式な選択肢として採用この カード → プレイ → 発見 → カード という循環が、進化ループ とカードシステムを橋渡しする、カルタグラフの重要な特徴になる。
キャラクターと関係性
キャラクター同士の関係は、単なるタグではなく「関係性」という意味を持つ。
例:
[アリス]
└─ [幼馴染] ─→ [ボブ]この「幼馴染」のような意味のある関係性そのものをカードとして扱う可能性がある。
ただし、すべての関係性を一律カード化するわけではない。「物語上意味を持つ・プレイに影響し得る」関係性のみカード化し、それ以外(些末な関係性)はタグ止まりとする。これは「カード化の判断基準」の軸2(場での機能)とも一貫する — 物語上意味を持つ関係性は、将来イベントカードとして場に出る余地がある。
キャラクターを構成する能力・特徴・所持品などについては「カード化の判断基準」を参照。これらは軸1(データ構造の独立性)では基本的に独立カード化され、軸2(場での機能)の観点でカードごとに場に出る/出ないが決まる。